富士山。平安時代の貞観六年(864年)の大噴火で西北側(画面手前右側)に溶岩を流出させ,湖を埋めた。本栖湖・精進湖・西湖の間に広がる青木ヶ原樹海が,この時の溶岩流の跡である。使用したLANDSAT TM画像は,1995年5月18日撮影のものと1992年4月23日撮影のものを接合。バンド1, 2, 3を合成。

東南東からの眺め。山頂すぐ下の東南斜面に見える噴火口は,江戸時代の宝永四年(1707年)に発生した大噴火の時に形成されたものである。この時の噴火は噴出物の量からみて,記録に残る噴火としては歴史上最大規模とされ,江戸の町にも大量の火山灰を降らせた。その様子は,儒学者・新井白石の日記「折りたく柴の記」にも記されている。